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“J7”南葛SCで選手兼デザイナー?
楠神順平が語る葛飾と川崎への愛。 

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いしかわごう

いしかわごうGo Ishikawa

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photograph byTakehiko Noguchi

posted2020/07/16 20:00

“J7”南葛SCで選手兼デザイナー?楠神順平が語る葛飾と川崎への愛。<Number Web> photograph by Takehiko Noguchi

南葛SCで新たな夢に向かい始めた楠神順平。サッカー人生はこれからも続く。

乾貴士とのやりとりも記事になった。

 ところが、そんな楠神のチャレンジは新型コロナウイルスの影響で停滞を余儀なくされてしまう。2月にはJリーグが公式戦の開催延期を発表し、東京都リーグも開催の見通しが立たなくなった。緊急事態宣言でチームの活動も休止。この展開には流石に面食らった。

「入って1、2週間ですね。会社にも行けず、自主トレが中心になって、チームでは週2回、Zoomを通じてトレーニングをしていたぐらい……。こんなことって、あるんやと」

 それならそれで、サッカーができない環境で、何かチームのためにできることはないかと気持ちを切り替えた。そこでSNS活動にも力を入れているチーム方針にならって、4月6日にツイッターを開設。情報発信は得意なタイプではないが、「リフティングチャレンジ」や「南葛SCたいそう」の動画を紹介するなど積極的にクラブのアピールに取り組んでいる。ツイッターで乾貴士と絡めば、そのやりとりはネットニュースの記事になった。

葛飾と川崎は似た匂いがする。

 中でも好評を博したのが、スポンサー紹介だ。スポンサー企業の歴史や事業内容、チームとのつながりやオススメポイントを画像付きで紹介していく企画で、きっかけは愛媛FCの森谷賢太郎のつぶやきだった。

「賢太郎のスポンサー紹介が『上手だ』、『すごい』と会社でも話題になったんです。『良いことしてるね』って賢太郎と話したら、南葛バージョン用に青い枠の画像をわざわざ作ってくれたんですよ。他にも『こうやって顔のところに商品を持って宣伝すると喜ばれますよ』とか、川崎時代の経験も色々とアドバイスしてくれましたね」

 森谷と楠神は、同時期ではないが川崎フロンターレに所属していた経歴がある。川崎といえば、Jリーグの中でも地域貢献度の高いクラブとして有名だ。当時を振り返って楠神は懐かしそうに笑う。

「今南葛で会社のために活動してみると、川崎ってすごい面白いことをやっていたんだなと。あの人たちのすごさがわかりましたね」

そして南葛がホームタウンとする葛飾区は、どこか川崎に似た匂いを感じるという。

「葛飾区って川崎っぽい雰囲気があるんですよ。商店街も見て回ったんですけど、この下町の感じが似ている。スポンサーとの距離も、応援してくれる人との距離も近く感じます。商店街に選手自ら出向いてチームが地域に応援してもらえるようになったら、地域的にも熱くなる土壌はあると思ってますよ」

【次ページ】 人生を賭けるじゃないけれど。

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