月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER

バースの再来? 阪神ボーアに夢中。
“おつかい”より感動した初安打。 

text by

プチ鹿島

プチ鹿島Petit Kashima

PROFILE

photograph byKiichi Matsumoto

posted2020/07/01 19:00

バースの再来? 阪神ボーアに夢中。“おつかい”より感動した初安打。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

「バースの再来」と期待を集める阪神ボーア。19打席目で来日初安打を記録した。

虎党は連日の大騒ぎ!

 祭りはキャンプ初日から始まった。

『4番の軌道 ボーア150メートル弾 ド派手キャンプイン!初日いきなり』(デイリー2月2日)

 さらに、

『ボーア来日1号 満点実戦デビュー』(デイリー2月6日)

 あくまで打撃練習だが見事な一発を放ったのである。虎党は大騒ぎ。

 しかし、練習試合が始まると不穏な見出しも。

『ボーア 自分に腹立つ』(デイリー3月22日)

 4戦連続安打を放つも、初回のチャンスで凡退したことを「猛省」したという。

 そして6月。開幕がみえてきた頃には、

『ボーア2戦連発 特大130メートル 本領発揮や』(6月4日デイリー)

 ここまでの流れを見ると、どうやらボーアは当てればデカいことは間違いない。しかしハマるまでは波もありそう。果たしていきなり全開なのか、それとも……。

ボーア不振で話題はさらに集中。

 開幕3連戦の結果が出た。

『矢野虎 歴史的屈辱 史上初G戦開幕3連敗 ボーア6番降格決断も』(サンスポ関西版6月22日)

 巨人に3タテを食らったのだが目立ったのはボーアの不振。開幕から12打数無安打。こうなるともう逆にボーアに話題が集中する。

『ボーア 不名誉なバース越え』(東京スポーツ6月24日)

 開幕4試合目となった23日のヤクルト戦(神宮)も4打数無安打。

《これで開幕から16打席連続無安打となり、球団の新外国人ワースト記録だった1983年のランディ・バースの15打席無安打を37年ぶりに更新してしまった。》

 こういう形でバースの再来となってしまったのだ。

【次ページ】 感動的だったボーアのガッツポーズ。

BACK 1 2 3 4 NEXT
阪神タイガース
ジャスティン・ボーア
ランディ・バース

プロ野球の前後の記事

ページトップ