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ロナウドか、それともズラタンか?
今季話題の長身FWハーランドの秘密。
text by
オリビエ・ボサールOlivier Bossard
photograph byFranck Faugere/L'Equipe
posted2020/07/01 18:05
現在の目標は「ドルトムントでのCL優勝」と言い切るハーランド。契約は2022年まで続くとされている。
今の自分は誰に似ていると思いますか?
――何か弱点はありますか。これから改善していきたいような。
「たくさんあるよ! 右足がそうだしヘディングもだ。テクニックももっと磨かないと。後は左足とピッチ上での考え方や動き……。全部だ。やるべきことはまだまだたくさんある」
――では今の自分は誰に似ていると思いますか。トレーニングとディテールに取り憑かれたクリスティアーノ・ロナウドなのか、それともテクニカルでサイズが大きくクールなズラタン・イブラヒモビッチなのか?
「わからない。他人と比べるのは好きじゃない。自分は自分。それでいいだろう」
――そのふたりではどちらが好きですか?
「どっちも好きだね。ふたりとも僕のアイドルだ。彼らがいるから僕はサッカーをしている」
――他にもスペイン人のフォワードでミチュ(2017年7月に31歳で現役引退)がいます。
「ああ、たしかに」
――彼はどうでしたか?
「彼がスウォンジー(ウェールズ)でどんなプレーをしていたかを見れば、どれほど偉大な選手であったかがすぐにわかる。最近、僕は彼からユニフォームを貰った。伝説的な存在だよ」
プレミアのクラブからオファーが来たことは?
――今もずっとリーズ・ユナイテッドのファンですか?
「意味がよくわからないんだけど……」
――2017年1月にある新聞紙上で「僕の夢はリーズでプレミアリーグのタイトルを獲ることだ」と宣言しています。
「……(沈黙)」
――生まれはイングランドのリーズですが、英国のクラブからはこれまでオファーがまったくなかったのでしょうか?
「何か誤解があるような気がする。言っていることの意味が全然わからない」
――それでは質問を変えます。キリアン・ムバッペをどう思いますか?
「ファンタスティックなプレイヤーだ。この前、はじめてピッチ上で直接対決したけど、才能に溢れているだけでなく、それ以上の存在だった。驚異的としかいいようがない。あの年齢であれだけのことが出来るのは……。しかもすでにキャリアを築いている。偉大な選手だと心から思う」
――ネイマールはどうでしょう。
「彼も同じだ。ムバッペと同じぐらいファンタスティックだ。
――先日の第1戦ではチアゴ・シウバを翻弄しましたが、彼に対しても同じ意見でしょうか?
「彼と対峙するのは簡単ではない。素晴らしいキャリアを築いた偉大な選手だ。あのポジションでは世界最高のひとりだ。僕にとっては彼もレジェンドだ」