草茂みベースボールの道白しBACK NUMBER
プロ野球12球団の「2番打者通信簿」
ハマるホークスとヤクルト、迷走は……。
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byHideki Sugiyama
posted2020/07/02 11:45
2番“昇格”早々にホームランを放ったソフトバンク柳田悠岐。一気に攻勢を仕掛けるアグレッシブな展開を生んでいる。
ロッテ以外はいずれも低迷……。
『迷走』……開幕前の構想が跡形もなく消えてしまったのはこの4球団。
<ロッテ>
開幕から7試合は実力者の角中勝也が務めたが、不振が続いたため岡大海、新人の福田光輝も起用。3人で打率.135、1打点と数字は悪いが、チームは首位をキープ。角中が復調すれば迷走グループからも脱出できそう。
<オリックス>
マイナーリーグながら通算174本塁打の新外国人アデルリン・ロドリゲスを置き、破壊力アップをもくろんだが、チームが開幕10戦で1勝と不振を極め、打順がめまぐるしく入れ替わることに。大城滉二、安達了一と3人で打率.189、2打点、1本塁打。
<阪神>
昨シーズン盗塁王の近本光司を置く開幕前の構想は、わずか2試合で頓挫。糸原健斗、北條史也をも起用し、打率.150、1打点とチーム成績同様の低速発進となった。
<中日>
最も迷走し、低迷しているのがこのチームだ。開幕2番は「強打者タイプ」の平田良介が務めたが、5試合目からめまぐるしく入れ替わる。12球団最多の5人も起用し、なんと打率.053、1打点は悲しすぎる。攻撃陣には実力者がそろっており、首脳陣の発想しだいで強い2番は置けると思うのだが……。
ロッテを除く3球団はいずれも下位に低迷している。監督たるもの、負けが込むと必然的に打線を大きくいじりたくなるもの。2番あたりはちょうど手をつけやすい打順なのかもしれない。柳田、山田、坂本といった侍ジャパンクラスの2番打者が、主要タイトルにからんでくるのも新たな野球の楽しみだ。