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仏女子サッカー無情の打ち切り。
王者リヨンとの決戦を信じたPSG。

posted2020/06/29 17:00

 
仏女子サッカー無情の打ち切り。王者リヨンとの決戦を信じたPSG。<Number Web> photograph by instagram@mariekatoto

フランスはサッカーリーグの打ち切りを決めた。来るべきシーズンの再開を信じて選手たちは準備をしていたのだが……。

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フランク・シモン

フランク・シモンFrank Simon

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 フランスは、ヨーロッパのサッカー大国の中で唯一シーズンを再開せず、リーグ打ち切りを決めた国である。4月28日にフランス政府が、観客動員5000人以上を見込まれるすべてのスポーツイベントの9月以前の開催禁止を発表。その結果、フランス女子リーグ(リーグアン)も6節を残し終了となり、リヨンの14連覇が決まった。

 パリ・サンジェルマンは今季もまたリヨンの牙城を崩すことができなかった。これでリーグは3年連続の2位。リヨンが14連覇する間の、8度目の2位である。チャンピオンズリーグでも、2度目の決勝進出を果たした2017年は、延長PK戦の末にリヨンに敗れている。フランスカップ決勝でこそ1度破ったものの(=2018年。しかし両者の決勝での対戦成績はリヨンの3勝1敗)、PSGにとってリヨンはいまだ超えられない大きな壁である。

『フランス・フットボール』誌4月7日号でフランク・シモン記者が書いているのは、そんなPSGの外出禁止期間中の様子である。シーズンの打ち切りが決まる前、リーグの再開をじっと待つ間、選手はどんな生活を送り、クラブはどんな活動をしていたのか。そしてどんな思いを抱いていたのか……。シモン記者がレポートする。

監修:田村修一

未来に、シーズン再開に備えて。

 活動停止を余儀なくされたPSG女子チームでは、12カ国の国籍が異なる選手たちが、それぞれのやり方で個別に活動を続けているのだった。

 今も、そしてこれからもずっと適応し続ける。

「もちろん今は誰もがそれぞれのやり方でこの状況を過ごしているが、われわれにはそれが仕事でもある」と監督のオリビエ・エシュアフニは語る。

「これまでに例を見ない状況である以上そうせざるを得ない。われわれの活動もすべてテレコミュニケーションを通しておこなっている」

 プロのクラブはどこも似たような状況であるが、外出禁止期間中の活動については速やかに決められた。それは未来に備えてのことであり、そしてこの不安な春の間にシーズンが再開する可能性に備えてのことでもあった。

【次ページ】 パリに残るか、帰国するか。

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