プロ野球PRESSBACK NUMBER
中日の躍進は小型&大型の右腕次第!
山本拓実、梅津晃大の2人の物語。
text by
渋谷真Makoto Shibutani
photograph byKyodo News
posted2020/06/17 20:00
(写真左)山本拓実と梅津晃大という注目右腕。与田剛監督からの期待も特に大きい若手である。
梅津「1年間ローテを守るという気持ちで」
ドラフト会議直前には母・明美さんが脳出血で倒れた。
現在も懸命なリハビリを続けており、梅津の活躍は最高の刺激となっているはずだ。昨季は新人王の資格喪失も意に介さず、少しでも経験を積むことを優先した。その結果、4勝1敗。早くも他球団からマークされる存在となった。
6月14日の最終登板は5回を2安打、ロペスのソロ本塁打による1点に抑え、6三振を奪った。
「最少失点で終われてよかった。ローテに入って投げるつもりでいます。もうルーキーじゃない。大野(雄大)さんや柳(裕也)さんのように、1年間ローテを守るという気持ちでシーズンに臨みたい」
陽の当たるチームには所属してきたが、梅津自身は少し陰に立っていた。プロでは違う。将来のメジャー移籍もねらえるスケール。とんでもない埋蔵量をもつ地下資源が、いよいよ採掘できそうだ。
山本、梅津。彼ら若き先発右腕は世代交代のシンボルでもある。7年連続Bクラス。老舗球団の黒歴史に終止符を打てるかは、この2人の活躍しだいだ。