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岡崎慎司がリーグ再開へ思うこと。
「点を獲ってこそ。守りに入らない」
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph byAFLO
posted2020/06/12 18:00
岡崎慎司は迷いながら、確実にその場所その場所での自分の役目を見つけてキャリアを積み重ねてきた。スペインでも自分の居場所を見つけるはずだ.
再開した古巣ブンデスを見て思うこと。
自身が4年半所属したドイツ・ブンデスリーガは、スペインより一足先に再開した。岡崎はその試合を見ながら、中断明けの難しさを感じているという。
「普通、シーズン前には練習試合を重ねて開幕を迎えるけど、今回はそれができない。無観客試合ということも影響しているかもしれないけれど、気持ちや感覚の面で試合に入り切れていない選手もいるのかなと思います。コンディションは悪くないはずなのに、ゴール前での思わぬミスも多い。自分たちがやる時は、そこのポイントを突ければと考えています」
また、スペインでも過密日程を考慮して1試合の交代枠が5人に拡大された。結果的にストライカーにとっては厳しい環境になる可能性もあるという。
「選手の疲労を考えれば5人の交代枠は必要だと思うけれど、たとえば守備を固めたいときに、交代枠が5つあれば、ストライカーを交代させるケースも出てくるはず。そこはそういうことだと割り切るしかない」
5月30日のシャルケ対ブレーメン戦での大迫勇也は、まさにそのケースだった。アウェイで1点をリードしたブレーメンは、途中出場の大迫を終了間際に交代させて逃げ切りをはかっている。
難しい環境への適応は慣れている。
それでも、平時と異なる雰囲気のなかでモチベーションを保つのは、日本人選手は得意なのではないかと岡崎はいう。
「異国の地という難しい環境で力を尽くしている日本人選手は、モチベーションを高く戦えるはず」
残り11試合。現在8得点の岡崎は、最低でも二桁得点を目指している。再開初戦はマラガ戦。自粛期間の3カ月間の成果を示す好スタートに期待したい。