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「ハセが契約更新してくれて嬉しい」
長谷部誠、36歳で託された新任務。
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph byGetty Images
posted2020/06/05 11:40
無観客試合での開催が続くブンデスリーガ。契約延長が発表された長谷部誠はどんなプレーぶりを見せてくれるだろうか。
「来季は絶対にハセの20番に」
長谷部が先発に復帰したアイントラハトはブンデスリーガ第28節のフライブルク戦で引き分け、第29節のヴォルフスブルク戦では7戦ぶりとなるリーガ勝利を飾りました。
そして、ヨーロッパリーグの日程変更で延期されていた第24節のブレーメン戦では、1部残留争いのライバルに3-0で快勝。長谷部は当然のごとくスタメン出場し、拮抗した展開の60分にブレーメンの大迫勇也に到達しそうになった縦パスを巧みにカットして攻撃へ繋げ、アンドレ・シウバの値千金の先制ゴールを導きました。
また、ブレーメン戦で途中出場したイルザンカーがいずれもセットプレーから2得点をマークしたことで、長谷部の先発、イルザンカーのスーパーサブという役回りもはっきりしたように思います。
長谷部がアイントラハトと1年間の契約更新に合意したというニュースが流れた直後、知り合いのドイツ人家族の奥様から連絡がありました。
「ハセが契約更新してくれて本当に嬉しいわ~。うちの息子は今季コスティッチの背番号10番のユニホームを購入したんだけど、来季は絶対にハセの20番にさせるわ」
アイントラハトにおける長谷部の重要度は以前も今も変わりません。ヒュッター監督は多くを語りませんが、長谷部自身は指揮官の起用法や戦略面に理解を示してもいます。
彼の能力が常時発揮されることを願いつつ、今季の残り、そして来季以降も、僕は彼のプレーに一喜一憂したい思いでいます。