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「スーパーサッカー」元Pが語る。
終了危機、ライバル、YouTube。

posted2020/05/24 20:00

 
「スーパーサッカー」元Pが語る。終了危機、ライバル、YouTube。<Number Web> photograph by TBS Television

テレビ業界において、1つの仕事を30年近く続けられることは稀だ。名鏡康夫氏はサッカー漬けの生活に感謝しているという。

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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TBS Television

 1993年以来、27年間つづく「スーパーサッカー」の魅力は、独特の視点での試合VTRと企画である。それを咀嚼して進行していくのがMCの加藤浩次氏(極楽とんぼ)であり、男性、女性アシスタントと解説者たちだ。

 ただ、生放送はいろんなことが起こる。それはスーパーサッカーも例外ではないようで元プロデューサーの名鏡康夫氏も「たくさんありました」と苦笑する。

――放送中のトラブル等はありましたか。

「もちろん(苦笑)。ゲストの選手がエムボマについて放送禁止用語を言ったり、加藤さんがドイツW杯の時、負けて悔しくてドイツの国旗を投げ捨てたらドイツ大使館から怒られたり……。

 中村俊輔選手を労うオフの企画では、加藤さんたちが遊覧船に乗っていたら川岸で子供たちがサッカーしていたんですよ。それを見た加藤さんが『おーい、ここに俊輔がいるぞ』と声をかけたんですが、気づかないのか、反応がなかったんです。それで『なんだよ、気づかないのかよ。だからお前ら補欠なんだよ』って言ったんですよ」

――それがトラブルになるんですか。

「放送して少し経った時、その子供の1人のお母さんから『うちの子供がテレビに出て、だから補欠なんだって言われて、みんなにからかわれているんです。どうしてくれるんですか』というクレームの連絡が入ったんです。

『あらら』と思っていたら何回も連絡が来るので、僕が謝りに行きました。俊輔選手のサイン入りのグッズを持っていったら喜んでくれたのでホッとしましたね」

チラベルトがアルゼンチンで脅迫?

――テレビの影響力の大きさを感じますね。

「そうですね。影響力で言えば、1998年フランスW杯でアルゼンチンが対戦相手に決まった時、チラベルトのインタビューを取ったんです。彼がアルゼンチンリーグでプレーしていたので、オルテガやバティストゥータのクセはこうだとか、アルゼンチン攻略法みたいな感じで話をしてもらったんですよ。

 放送後しばらくして外電で『チラベルトがアルゼンチンで脅されている』というニュースが入ってきたんです。実際、現地のニュースを見るとうちが流したインタビューがアルゼンチンで流されて、『チラベルトは日本にアルゼンチンの情報を流しているスパイだ』みたいになっていた。映像の無断使用なので抗議をしたんですが、そんなことでニュースになるんだと思うと、テレビの力の大きさとともにW杯って本当にすごいな、恐いなって思いましたね」

【次ページ】 実は日韓W杯の2002年がピンチ?

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