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ジョンソン首相、ペップ母に名選手。
欧州の有名人コロナ禍に乱れる心。

posted2020/05/06 08:30

 
ジョンソン首相、ペップ母に名選手。欧州の有名人コロナ禍に乱れる心。<Number Web> photograph by Getty Images

入院ののち、公務に無事復帰したジョンソン首相。有名人が感染する前から警戒は強かったというが、大きな衝撃が走ったという。

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長谷部良太

長谷部良太Ryota Hasebe

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 3月29日、志村けんさんが新型コロナウイルス感染により70歳で亡くなったことは、日本中に大きな衝撃を与えた。筆者にとっても同様で、心に穴が開いたような状態が少なくとも数日は続いた。今でも時々、志村さんのことを思い出してネットで関連動画を探してしまう。

 ネット上で「親戚のおじさんが亡くなったように寂しい」と書かれたものを読み、本当にそんな感じだと思った。志村さんは筆者のような30~40代の世代にとって、子供の頃にテレビの中でいつも笑いを届けてくれる愛すべき「変なおじさん」だった。

 現実世界の「親戚のおじさん」とは比べものにならないほど、(テレビ画面を通してだが)多くの時間を共有した人も多いだろう。超有名人で自分にとっては遠い存在にもかかわらず、多くの人が志村さんに親近感を感じたのは、笑いを通して過ごした時間の長さや優しい人柄が理由なのではないかと考えたりもした。

志村さんの死と、ジョンソン首相。

 志村さんの死と前後し、筆者が住む欧州に新型コロナの脅威を深く知らしめたのが英国のボリス・ジョンソン首相やチャールズ皇太子の感染だった。首相は3月27日に自身の感染を発表した際、ツイッターで動画メッセージを寄せた。

 症状は軽いとのことだったが、4月5日に入院。一時は容態が悪化して集中治療室に入った。それでも無事に退院でき、感染発表から1カ月後の4月27日には公務に復帰した。

 退院に際してツイッターに投稿した動画では、「ニュージーランド出身のジェニー、ポルトガル出身のルイス」などと自身の治療にあたった看護師らの名前を次々と挙げた。難しい言葉を多用せず、熱っぽく、語りかけるような話しぶりで何度も感謝の言葉を口にする姿は、見る者の胸を打った。

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