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Kリーグは新型コロナ感染者ゼロ!
Jリーグの対策と何が違ったのか?
posted2020/04/09 20:30
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph by
Penta Press/AFLO
韓国社会全体の新型コロナの状況はざっくりと言って、“ピークは過ぎた感もあるが、緩めない”というところ。
新規感染者より完治者が増えている状況ではあるが、4月7日にはソウルで初の死者が出た。感染の第2波、第3波はいつ訪れるかも分からず、だ。世では両国政府の新型コロナ対策の良し悪しを巡って紛糾しているが、ここではその話はさておき。
Kリーグはコロナ禍の今をどう過ごしているのか。
Jリーグの開幕時期が白紙となった今、ライバルのリーグの実情はどうなのか。少しでもあれこれと考察する材料となれば。
ちなみに韓国ではK1からK7リーグまでが活動するが、2部までがKリーグ連盟の管轄だ。
1部リーグ「Kリーグ1(ワン)」は12チームが3回戦総当りで対戦した後、4度めの対戦は上位リーグ(ファイナルラウンド・グループA)と下位リーグ(同B)に分かれ、最終順位を決める。これは「スプリット」と呼ばれ、スコットランドやベルギーも導入しているシステムだ。グループBの最下位が自動降格、5位が2部との入れ替えプレーオフに参加する。
2部リーグは10チームが4回戦総当り後、1位は自動昇格、2位から4位が1部との入れ替えプレーオフに参加する。2部と3部の入れ替えはない。
Kリーグは開幕の無期限延期だったが……。
当然のごとく現在、リーグ戦は行われていない。のみならず、2020年シーズンが開幕もしていない。
本来はJリーグが開幕した2月21日~23日の翌週、2月29日から3月1日に開幕予定だったがすべての日程が行われていない。
危機的状況をメディアはこう伝えている。
「開幕はいつ? (3月)30日の代表者会議は”激しい討論”」(聯合ニュース)
「韓国サッカー界、コロナの危機は助け合いで凌ぐほかなし」(スポーツ京郷)
では、何がJリーグと最も違うのかというと、この点だ。
「2月24日の時点で開幕時期の無期限延期を決定」
というより、国際的に見ても「無期限の延期」の決定を下すリーグは多くあり、韓国はその流れに沿ったものだ。いっぽうJリーグは3月25日に「4月末からの段階的再開」を発表したが、その後、4月8日に「5月中の再開を諦める」旨も発表となった。