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Kリーグは新型コロナ感染者ゼロ!
Jリーグの対策と何が違ったのか?
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph byPenta Press/AFLO
posted2020/04/09 20:30
2月12日に韓国の全州ワールドカップ競技場で韓国王者・全北現代vs.Jリーグ王者・横浜Fマリノスとの対戦をしたばかりだったが……。
Kリーグでは4月8日現在1人も感染者無し。
「韓国では、Jリーグの再開スケジュールを『書いては、消す』といった表現で揶揄しながら書く媒体もあります。さらに東京オリンピックの延期決定とコロナの感染者数発表はどうしても関連性があるのでは、と見てしまいますが。それでも試合はやりたい、というスタンスからより具体的に準備を進めることは決して悪いことだとは思いません」(一般紙サッカー担当記者)
結果、現場の動きも大きな違いが出た。結論としては、Kリーグでは4月8日現在、選手からの感染者が1人も出ていない。
「選手団を、隔離したんですよ」
テレビのスポーツ担当記者はそうまで言い切る。確かにJリーグよりも厳格な処置を取れた面はある。
3月17日にKリーグ連盟側が各クラブへ以下の通達を出した。
「他クラブとの練習試合禁止」
「選手団の外部接触禁止」
「トレーニング時の選手の”出勤””帰宅”時のルート最短化」
ちなみに日本ではこの4日後の21日に鹿島アントラーズとコンサドーレ札幌の無観客での練習試合がネット配信された。再開目標があったからコンディションを上げていくのは当然のことだ。
「韓国の場合は集団感染に関する警戒心が日本よりも強い面があるでしょう。2月19日に発覚した宗教団体の集団感染から一気に事態が悪化しましたから。試合開催に関しても、選手に関しても強い姿勢に出ました」 (サッカー専門誌記者)
世界プロサッカー選手会が発表した方針。
また韓国では、選手たちもコロナ対策に強い姿勢を見せた。元ガンバ大阪、ジュビロ磐田のイ・グノ(ウルサン)が会長を務める「Kリーグ選手協会」が22日に声明を発表。
「FIFPro(世界プロサッカー選手会)が発表した9つの基本方針」について「選手を守るためにもクラブ側が協力してほしい」とした。じつは日本ではあまり紹介されていないのではないか。