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Kリーグは新型コロナ感染者ゼロ!
Jリーグの対策と何が違ったのか?
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph byPenta Press/AFLO
posted2020/04/09 20:30
2月12日に韓国の全州ワールドカップ競技場で韓国王者・全北現代vs.Jリーグ王者・横浜Fマリノスとの対戦をしたばかりだったが……。
「平等性」で分かれる日韓の考え。
韓国の現状では、シーズン終盤の「スプリット」については中止もやむなし、といったところか。なぜなら、30日にはこの点の合意も発表になったからだ。
「チームごとにホーム・アウェーの試合数不均衡が起きても、受け入れる」
スプリットなしの場合、3回戦総当たりのリーグとなり、どう日程を組んでもホーム試合数の不平等は起きる。
この点は、日本のチェアマンが「各クラブの不平等」を無くすことにも腐心している点とは大きく違う点だ。今季に限り降格を無くした大きな理由のひとつは、「チームやホームタウン地域の感染者の違いなどで、戦力や試合機会に偏りが生じうる」からだった。
背景にはリーグ連盟側がケアすべきチーム数の差にもよるところがあるだろう。日本は56、韓国は22だ。またリーグ戦の放映権料の比重が韓国のほうがはるかに低いため、試合開催形式には柔軟な対応が可能だ。
「無観客試合」の開催に関しては、日本と同じく韓国もまた「現在は議論していない」(4月7日のKリーグ定例ブリーフィング)とできる限り避けたい姿勢を見せる。
両国の判断の違い、事情の違いがどんな結果をもたらすだろうか。
韓国のスポーツメディアは文字ではなく動画に。
そして、各種スポーツメディアも苦境に陥っている。韓国の大手ポータルサイトの関係者が言う。
「そりゃ、試合がないですからね。各メディア、ネタに枯渇しています。いっぽうで、昔の動画のアクセス数がいいです。例えば『パク・チソン名場面集』などです」
韓国では、日本のポータルサイトよりもはるかに、「記事もさることながら動画で見せる」傾向が強い。ちなみに筆者自身も「韓国語で原稿を書きたい」と現地メディア側に売り込みを続けてきたが、「もう動画にしたほうがいいよ」と言われ、実際にそうしている。