マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
2020年ドラフトを1人で予想1/3。
12球団×上位3人の36人リスト。
posted2020/04/13 08:00
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
Kyodo News
センバツ高校野球の中止をはじめ、新型コロナウィルスの影響で、日本の野球界はプロからアマまでほとんどが「延期」と「中止」の報道が、連日とどまるところを知らない。
世情、ゆううつな話題ばかりの中、ウツウツとしていてもしょうがない。
どんなに良くないことが続いても、この秋にはなんとか正常に近い状態になっているのだろうと、希望的観測も込めながら、ちょっと早すぎることを承知で「ひとりドラフト」を敢行してしまおうと考えた。
なくなってしまった実戦の場を惜しむばかりの昨今、少しは「先」のことにも目を向けよう。
ふさぎがちな心も、いくらか慰められるのかもしれない。
さて、「ひとりドラフト」とは何か?
今回初めて遭遇する方に、簡単にご説明したい。
不肖、安倍昌彦が12球団の代表者になったつもりで、実際のチーム事情とチーム作りを考え合わせながら、実際のドラフト候補選手たちを指名して、勝手にひとりで「ドラフト会議」を完遂してしまう。競合すればもちろんくじびきも行う。
これまでは、私の個人的なサイトで、毎年秋のドラフト前に行なっていたが、ありがたいことに、昨年からこの「NumberWeb」のサイトで披露させていただけるようになった。
上位の評価は春で大体決まっている。
とはいえ、「今季」のアマチュア野球は、事実上まだ始まっていない。
そこで、昨秋までの各選手の進境をくわしく調べ、その資料と昨秋までに実際に私が実戦を何度か見てきた「見立て」を根拠にして、今回は、各球団「3位」までの指名にとどめたい。
上位指名の選手については、例年、春と秋の評価にさほど大きな変化がないことと、春から夏、秋に大きく成長する選手を指名する楽しみと喜びを、秋の「本番」に取っておきたいということ。
それが「3位ドラフト」にとどめた理由であり、この秋にはまた盛大に、ドドーン! と総指名選手100人規模の「ひとりドラフト」を行うことをお約束したい。
今年のペナントレースの成績順が見えない状況なので、指名順は昨年と同じとした。
12球団の指名状況を3回に分けて、今回の「前編」は、指名順に沿って4球団分をご披露したい。
さあ、「あまりにも早すぎる2020ドラフト会議」。
そのほんのさわりではあるものの、リアルな雰囲気で味わっていただければ。そう願っている。