プロ野球亭日乗BACK NUMBER
シーズン全日程消化はほぼ不可能。
プロ野球も3週間の“テレワーク”を。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKYODO
posted2020/04/02 11:50
新型コロナウイルスに感染していることが判明している阪神・藤浪投手。参加した“ホームパーティ”が患者クラスターとなった。
プロだからこそ、困難に全員が挑める。
そしてこの決断をプロ野球界がすることは、社会的にも決してマイナスではない。
政府が一生懸命、テレワークを推進しようとしても、様々な弊害からなかなか踏み切れない会社も多いと聞く。
もちろんプロ野球選手にとって練習の場が閉ざされることは、まぎれもなく大きな弊害ではある。それでもこの危機的状況では感染爆発抑制のために、やるべきことをやる。
プロ野球もそのことを示すべきだし、球団と選手がその姿勢を見せることの意味は大きい。プロフェッショナルだからこそ、その困難に全員が挑めることを示して欲しいとも思うのである。
現状ではシーズンの全日程を行うことはほぼ不可能な情勢となってきている。
すでに水面下ではNPBも100試合程度の短縮日程のシミュレーションも開始したという情報もある。ただそれでも一部のセ・リーグの球団が全試合実施に固執しているために、話がなかなか進展しないという話も関係者から聞いた。
もちろんシーズン短縮は経済的な損失も大きい。選手の年俸削減の可能性も出てくるかもしれない。
しかしプロ野球は単なる一企業であると同時に社会性、公共性を持った事業である。
いまこそ球団も選手も一丸となって、この状況下で自分たちが何をできるのかをもう一度、問うときでもあるし、だからこそ“合コン”などはもっての他なのである。