プロ野球亭日乗BACK NUMBER
巨人・原辰徳監督、一時解散の理由。
メジャー流運営で“やりすぎない”。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKYODO
posted2020/03/27 20:00
無観客開催でのオープン戦後、報道陣の質問に答える巨人・原監督。開幕までの調整期間に一軍の“一時解散”を決めた。
巨人二軍では約1時間の“罰走”。
こうした動きはこれまでの日本球界では日本ハムのフロントと、そのチームを指揮する栗山英樹監督が得意としてきたものだった(実際に攻撃的2番打者の起用やボーアへの守備シフトも栗山監督は先んじてやっている)。
ただ、原監督もまた常識に囚われないで、果断により大胆な形で挑戦する姿勢を見せているのである。
阿部慎之助監督率いる二軍では、アマチュアの早大に敗れると選手が約1時間にわたって“罰走”を科せられ、賛否両面で話題となった。
勝利を求め、結果を出すことが使命の一軍ではメジャー的なデータ主義、合理主義が大胆に断行され、選手を鍛える二軍には、その対局とも言える最も昭和に近い野球がある。
昭和と令和の混在――新型コロナ禍の真っただ中で見えた、まさにそれがジャイアンツの現在地なのである。