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日本人はスケープゴートにされやすい!?
中山雄太がオランダで味わう緊張感。 

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本田千尋

本田千尋Chihiro Honda

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photograph byGetty Images

posted2020/03/27 11:30

日本人はスケープゴートにされやすい!?中山雄太がオランダで味わう緊張感。<Number Web> photograph by Getty Images

“助っ人”としてオランダのチームにいる中山雄太には、言い訳をしている暇はない。求められているのは結果だけなのだ。

「練習からアピールするだけです」

 中山のような、他所の国からやってきた外国籍の選手は、いわば助っ人のような立ち位置。よってステーへマン監督の目も、オランダ人選手に向けるそれよりも、シビアなものになるのだろう。ある種、スケープゴートにされやすい立場でもある。

「だからこそ、僕は好調を維持し続けないといけない。それは自分の成長に繋がるし、成長を求め続けないと、代えられやすい立場はマイナスに働くので……この自分の抱えている問題によってまた成長できると捉えて、ポジティブに捉えながらやりたいと思います。じゃないとたぶん怪我にも繋がると思うので、そこは本当にこう……前向きに成長だけを考えてこれからもやっていきたいと思います」

 そして中山は、「1つのミスで代えられる」ヒリヒリするような立場でありながら、アグレッシブな姿勢を貫こうとしている。

「僕は試合に出れるように練習からアピールするだけです。ミスをしないようにしますけど、消極的になると、成長が止まってしまう。1つのミスで代えられることは分かるんですけど、そこはもう攻め、攻め、で行きたいなと思う。じゃないとこう……ズウォーレでは耐え凌げるかもしれないですけど、その先が見えなくなってしまうので、ミスを恐れず挑戦し続けたいなと思います」

「また来るべきチャンスに向けて準備を」

 だから、フィテッセ戦の後も、「ポジティブ」に前を向いて進もうとしたのだろう。

 もちろんチームが華々しい逆転勝ちを収めたこともあったが、犯した「パスミス」に囚われてふさぎ込んでばかりでは、中山の言うように「怪我」のリスクも増加し、負のスパイラルに陥ってしまう。

「結果的にミスで代えられたらしようがないって思っているので、また来るべきチャンスに向けて準備する。その意識で頑張ります」

 現在、エールディビジは新型コロナ・ウイルスの影響で中断中。中断の期間は4月6日までとなっているが、本当にその週からリーグ戦が再開されるかは不透明だ。

 しかし、無事今季の残りの試合が始まれば、中断期間中に思考を整理して英気を養った中山は、ズウォーレが1部残留を争う中で、再び果敢に「その先」を見据えた戦いを始めるに違いない。

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