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南野拓実が去ったトップ下に抜擢。
奥川雅也はザルツで悩み、燃える。
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byGetty Images
posted2020/03/09 08:00
ハーランドやナビ・ケイタ、南野拓実らの存在によってザルツブルクは「有望株の登竜門」となった。奥川雅也もそれに続きたい。
成熟するためには悩む時期も大切。
奥川の課題も、おそらくそのあたりだろう。
どうすればもっといい位置で、いい形で、いいタイミングでパスを引き出せるのか。そのためにできることは何なのか。守備と攻撃のバランスは取れているのか。休むことなく走り続け、相手の寄せに負けないフィジカル能力はついているのか。
今季、大きなステップを踏んだ奥川だが、だからこそ貪欲に、さらなるレベルアップに取り組んでいく。
「もっと(ELを)長く続けたかったというのもあるんですけど、リーグ戦も結構いま危ない状況(21試合終了時点で2位)なので、切り替えて結果を残せたら良いかなと思います。モチベーションは全然落ちてないですし、試合に出たら点を決めてアシストするっていう役割を与えられているので、そういうところで結果を出して成長につなげたいかなって思います」
一段飛ばしで一気にスターダムにのし上がっていける選手は少ない。それだけが正しい成長ではない。耐える時期も必要だ。成熟するためには悩む時期だって大切だ。
ザルツブルクも奥川も、また新しい扉を開いて、戦い続けていく。