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チェルシーの万能FWエイブラハム。
「背番号9の呪い」を解けるのか。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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photograph byGetty Images

posted2020/02/11 20:00

チェルシーの万能FWエイブラハム。「背番号9の呪い」を解けるのか。<Number Web> photograph by Getty Images

大きくて巧くて速い。エイブラハムの活躍が、チェルシーの終盤戦の趨勢を決める。

マンU戦でどのような活躍を見せるか。

 ユベントスからやって来た時点ではスキンヘッドだったルックスも、30代だった年齢も、ユースから上がって来たエイブラハムとは全く異なるが、両「9番」の間には、リーダーシップの持ち主という共通点も存在する。レンタル先で降格を経験したスウォンジー時代、チャンス供給の乏しい環境でリーグ戦5得点に終わっていてもチーム関係者に評価された理由の1つが、若さに似合わぬ牽引力だった。

 チェルシーが補強なしに終わった直後のレスター戦でも、自らの得点こそなかったが、終盤に逆転負けを回避するアントニオ・ルディガーのヘディングが決まると、真っ先にネットからボールを取り出し、勝ち越しを目指してリスタートに向かうエイブラハムの姿があった。

 ホームでの次節マンU戦は、今季から導入されたプレミア版ウィンターブレイク明けの2月17日に行なわれる。その間に、年末から長引いた足首の痛みも消えるはずの「チェルシー9番」が、ハッセルバインク、そしてビアリの後継者へ、さらなる成長の兆しを見せ始めれば、チームのトップ4争い勝ち抜きも再び現実味を増し始める。

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ダニー・エイブラハム
チェルシー

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