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「3番は丸さんのイメージが強い」
カープで高まる西川龍馬への期待。 

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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photograph byNanae Suzuki

posted2020/02/12 11:40

「3番は丸さんのイメージが強い」カープで高まる西川龍馬への期待。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

外野に挑戦した昨季は打率.297、16本塁打、64打点と打力を開花させた。

期待される「3番西川」。

 朝山打撃コーチは鈴木誠の4番起用をすでに明言している。西川も打撃では計算できる選手の1人と期待されるだけに、打順のどこに入るかで得点力も変わってくる。

 昨年は打線全体が低調だったことで、1番打者を任せられた。鈴木誠が返す展開を描くため、チャンスメークを西川に託した。だが、今年は1番に田中広輔や野間らが収まれば、「3番西川、4番鈴木誠」も現実味を帯びてくる。

 だが、本人は「3番はまだ早い。やっぱり丸(佳浩)さんのイメージが強い。ほかの打順でいい」と苦笑いする。昨季3番での打率が1割9分4厘と打順別ワーストだったのも、そんな気負いがあったからかもしれない。ただ、すでにベンチに置いておけない存在となり、中心選手とならなければいけない立場。乗り越えなければいけない壁のひとつだろう。

 西川なら乗り越えられる。昨季の結果も通過点に過ぎない。

「(昨季の成績は)全部に関して中途半端だったので、見栄えのいい数字を。(打率は)3割以上、首位打者を狙えるくらいの数字を残さないといけない。本塁打は20本。打点も70以上。盗塁は10個くらいできたら。得点圏で高い数字を残せたら、あとは四球の数と安打数。全部か」

 バットマンとして、描く理想像はまだ先にある。

 内野手登録のまま「外野手・西川」で勝負する背番号63が放つ存在感は増すばかり。今年はバットで結果を残すだけでなく、中心選手としてチームを引っ張る存在とならなければいけない。

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