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衰え知らずの怪物レバンドフスキ。
ブンデス通算得点歴代3位の凄み。

posted2020/01/06 10:30

 
衰え知らずの怪物レバンドフスキ。ブンデス通算得点歴代3位の凄み。<Number Web> photograph by Getty Images

ブンデスでコンスタントにネットを揺らし続けるレバンドフスキ。世界No.1のセンターフォワードの座に君臨し続けている。

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中野吉之伴

中野吉之伴Kichinosuke Nakano

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Getty Images

 221。

 これはバイエルンのポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキがブンデスリーガで記録した通算ゴールの数だ。2019年12月18日に行なわれたフライブルク戦でのゴールによって、歴代単独3位に浮上した。

 その前の第15節ブレーメン戦で2得点をあげ、歴代3位だったユップ・ハインケスの記録に並んだときは、「伝説の選手の記録を抜けるのは名誉なことだ。とてもうれしい。彼(ハインケス)も満足してくれているんじゃないかな。一緒に仕事をした8、9カ月、僕らはすごくうまく理解しあえていたんだ。でもゴールを決めるのは僕の仕事だから」と喜んだ。

 前半戦を終えたブンデスリーガで19得点。開幕から11試合連続ゴールというブンデスリーガ記録を打ち立て、今季も得点王争いトップに立っている。現在バイエルンで監督を務めるハンジ・フリックは「世界最高のセンターフォワード」と賛辞を惜しまない。

 CLでも光り輝いている。グループリーグの5試合で10得点はCL記録。トッテナム戦は温存されたことで、C・ロナウドのグループリーグ11得点を破ることはできなかったが、ツルベナ・ズベズダ戦では15分間で4得点を奪い、CLでの1試合最速4得点記録を達成した。

 それまでの記録は、2014年にブラジル代表FWルイス・アドリアーノがシャフタール・ドネツク在籍時にBATEボリソフ戦で達成した16分だった。ちなみに、CL通算46得点もクラブの最多得点記録である。

相手GKも驚く恐ろしいほどの冷静さ。

 なぜ、これだけゴールを決めることができるのか。

 まずは、冷静さとポジショニングの良さがある。ホッフェンハイムのGKオリバー・バウマンが「レバンドフスキは最後ギリギリまでGKの動きを見てシュートを打ってくる。ペナルティエリア内で恐ろしいほどの冷静さでプレーすることができるんだ」と語っていたことがあった。

「ここでシュートを打たれたら外れるのを祈るしかない」というポジションを取り、相手選手が反応する前にシュートに持ち込んだり、慌てて体を寄せたところでスッとかわしてゴールに流し込んだりするスキルが、ずば抜けている。

【次ページ】 フィジカル、ゲームメイクも長ける。

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ロベルト・レバンドフスキ
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