サムライブルーの原材料BACK NUMBER
FC今治、駒野友一×橋本英郎(下)。
単身赴任の悲哀とお互いのありがたさ。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byShigeki Yamamoto
posted2019/12/17 19:05
単身赴任で今治でプレーしている橋本(左)と駒野。2人とも岡田武史会長とは縁が深かった。
元々、2人には今治と縁があった。
――2人は元々、今治に縁もあったんですよね。
駒野 昔、目の病気をして今治のあるお寺にお参りしたことをきっかけに良くなったっていうのがあって。僕はすっかり忘れていたんですけど、妻が「あれが今治だったんだよ」と思い出させてくれて。
橋本 僕の場合は妻が今治の近くにある生名島出身で、年に最低2回は愛媛に来ています。縁みたいなものは確かに感じたかもしれませんね。
――岡田さんとは話をする機会もあると思いますが。
橋本 グラウンドで会って、結果が出ていないときに「どうなっとんのや」と言われることはありますね。「選手たちで改善できること、何かあるんやないのか」とか。
――割りと厳しめですね(笑)。
橋本 はい、全然、厳しめですよ(笑)。もちろん全員に向けて言うときもありますけど、個人的にも。一度、みんなの疲労が溜まっているときに「そんな緩いプレッシャーを掛けるってどうなっとんのや」って言われたときは、岡田さん、それはちょっと違うなって思ったんですけど。
駒ちゃんとの扱いが違うんですよ(笑)。
――そこは言い返したわけですか?
橋本 いや、飲みこみました(笑)。でもそういうこともチームのことを思って、ちょこっと言ってくれるんでね。ただ、駒ちゃんとの扱いが違うんですよ(笑)。
駒野 僕には……「どうなっとんのや」はないですね。特に厳しく言われたっていうことも……。
橋本 何がショックかって、僕と同じくらいに言われているんじゃないかって思っていたの……そうじゃなかったのかあ(笑)。