欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
大迫勇也と鎌田大地の言葉に思う、
代表へ行くことのリスクとリターン。
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byGetty Images
posted2019/11/23 11:40
森保ジャパンの不動のエースFWである大迫勇也だが、度重なる故障にも見舞われている。代表とクラブの過酷日程との付き合い方は課題だ。
長谷部本人は因果を否定するが……。
クラブでのポジション争いに勝ちプレーし続けなければ、原則としては代表には呼ばれない。ただせっかく代表に呼ばれるようになっても、今度はロングフライトによる疲労や、クラブを離れるリスクがある。疲労がたまれば負傷もしやすくなる。堂々巡りの悩みは尽きない。
鎌田の同僚である長谷部誠は、代表引退を発表したのちにキャリアハイと呼べるシーズンを送り、今季もまだ好調を維持している。
本人は「たまたま代表引退のあとにそういう時期が来ただけ」と代表引退とクラブでの活躍の因果関係を否定する。が、全くないといいきることはできないはずだ。
欧州組が代表の大半を占める現状で、招集や怪我に関する問題の解決策はなかなか見当たらない。
負傷やクラブでの状況ばかりを考慮してW杯予選を勝ち抜けなくては意味がないが、それこそ全体の底上げをして主要選手であっても招集の頻度を減らすなどしていかないと、厳しいのではないか。などと、ふたりの発言から考えさせられた。