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大迫勇也と鎌田大地の言葉に思う、
代表へ行くことのリスクとリターン。
posted2019/11/23 11:40
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
Getty Images
11月15日、大迫勇也が現地メディアの取材に応えたようで、いくつかのメディアで特集されていた。
『ダイヒ・ストゥーベ』というヴェルダー・ブレーメン情報ウェブサイトでは「大迫が体調やシュニッツェル、酒の広告について話す」という枕をつけた上で「大迫はオリンピックを夢見る」と、取材と記事の内容をストレートに連想させる見出しをつけていた。
『ヴェザー・クリーア』というブレーメンの地方紙では「特別な役割を大迫はどうこなしているか」とした上で「シャイな国民的英雄」と人物像に迫る原稿であることを想像させる。
スポーツ紙でありゴシップ紙でもある『ビルト』紙では「osakoがosakeになった」と字面で遊んだ上(sake、osakeは世界で通じる。ただ普通はsake=日本酒で、大迫が宣伝する焼酎とは違う)で、「大迫が酒を宣伝!」と、サッカーに触れそうもないタイトルにしている。
取材で大迫は「今コンディションは80から90パーセント。来週中には100に戻せると思う」と話している。そうか、まだ100パーセントではないのかというところに少し驚きがあった。
想定より長かった回復期間。
というのも、すでに大迫はインターナショナルウィーク11月ラウンド前に3試合に出場しているのだ。
まず、10月30日のドイツ杯で途中出場。コーフェルト監督が「本人が行けるのであれば次は先発で」と試合後に話し、2日と10日のリーグ戦で先発している。
30日の時点で大迫本人も「怪我からだいたい4から6週間で復帰と言われてたのでそれより早い」と回復を喜びながら「再発したらもったいない、ゆっくり治す」と焦る様子はなかった。
今回大迫が負傷したのは9月18日の練習中だから、復帰までの6週というのは当初の診断通りだが、大迫の言う「100パーセント」まではさらに3週間ほどかかったことになる。
当初クラブが「4から6週間」と発表した時には、10月の代表戦に呼ばれてほしくないために長めの期間を設定したのではという推測もあったが、実際はそれよりも長くかかったということだ。