プレミアリーグの時間BACK NUMBER
不調トッテナムに高まる監督解任説。
打開のヒントはラグビーのエディー!?
posted2019/11/02 11:40
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph by
Uniphoto Press
近年のイングランドで「スーパー・マネージャー」と言えば、それはプレミアリーグ強豪の監督陣を意味していた。
一昨季にトップ6を占めたビッグクラブの指揮官は、リーグ首位から順にペップ・グアルディオラ、ジョゼ・モウリーニョ、マウリシオ・ポチェッティーノ、ユルゲン・クロップ、アントニオ・コンテ、アーセン・ベンゲルという豪華な顔ぶれだ。
昨季にしても、開幕を待たずにコンテとベンゲルが、それぞれチェルシーとアーセナルを去り、シーズン半ばにはモウリーニョがマンチェスター・ユナイテッドを追われたものの、グアルディオラがマンチェスター・シティで国内三冠の偉業を達成。クロップ率いるリバプールとポチェッティーノ率いるトッテナムが、CL決勝という欧州頂上対決を演じたばかりだ。
ラグビーW杯でエディーに絶賛の嵐。
しかし、今の国内で人々が真っ先に連想する「スーパー・マネージャー」は、ラグビー代表をW杯決勝に導いたエディー・ジョーンズに違いない。
就任4年目のジョーンズは、準決勝進出を果たした時点で日曜版高級紙の『サンデー・タイムズ』などでも、名将と評されていた。1年ほど前、いわゆる蜜月はとうに過ぎ、テストマッチ6連敗で解任を求める声が高まっていたことなど嘘のようである。
当時メディアでハッタリと受け取られた「批判は大いに結構。ここをしのげば王者としての姿が見えてくる」という発言は、自信に裏付けされた前向きな発言だったと理解されている。
W杯での快進撃により雇い主の評価も一変。解任を検討していたラグビー・フットボール協会が、4年後のフランス大会までの続投を希望していると伝えられている。
一方、丸いボールを扱う国内フットボールでは、就任6年目のポチェッティーノに解任の噂が高まっている。