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板倉滉、オランダでの充実の日々。
代表は「嬉しさ」と「危機感」と。 

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了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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photograph byJFA/AFLO

posted2019/10/19 19:00

板倉滉、オランダでの充実の日々。代表は「嬉しさ」と「危機感」と。<Number Web> photograph by JFA/AFLO

出場機会は得られてないものの、A代表に定着しつつある板倉滉。オランダに戻り、その技術に磨きをかける。

森保監督からは「両方をできるように」。

 フローニンゲンでのセンターバックは、試合によって多少変化はあるものの基本的には「うしろは余裕を持ってプレーしろ」というのがダニー・バイス監督の方針。自然とゴール前にステイする時間が長く、中盤に上がってのプレーは少ない。それが日本代表に行ってボランチでプレーするとなると、攻撃に参加しようとすれば前後左右から狙われる上に、組織的な守備も複雑になる。

「森保さんからは『ボランチとセンターバックの両方をできるようにしろ』というようなこと言われますし、僕もそういうところを目指してます。代表とクラブで別のポジションをやることは、ポジティブに捉えてますけど、難しさはありますよね。

 やっぱり視野の確保が違うんです。ボランチって簡単なポジションじゃないと思う。でも攻撃面で視野がとれるような、良いところが出せなくても、まずは守備のところでしっかり貢献したいです。できることをテンパらず冷静に」

昨季“ゼロ”から定位置を掴んだ。

 できることとできないことを見極め、徐々に出来ることを増していこうというわけだ。それは、フローニンゲンでのレギュラーをつかむまでのプロセスと重なる。フローニンゲンでは加入から半年間チャンスが皆無だったにも関わらず、今季からはいきなりレギュラーの座をつかみきったわけだ。

 バイス監督が「バチバチやるセンターバックが好き」という傾向を見極め、それに応えるパフォーマンスを見せ、筋トレなどトレーニングを行なった結果の定位置獲得なのである。

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