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板倉滉、オランダでの充実の日々。
代表は「嬉しさ」と「危機感」と。
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byJFA/AFLO
posted2019/10/19 19:00
出場機会は得られてないものの、A代表に定着しつつある板倉滉。オランダに戻り、その技術に磨きをかける。
代表は「嬉しさ」と「危機感」。
この10月で3度目の代表招集、何年も招集され続けている特に欧州組には、憧れに近い敬意を感じている。
「ずっと呼ばれている選手たちを見て、ああいう風になりたいと思ったんです。欧州組は移動もあるし、多分みんな目に見えないところで感じているキツさがあると思います。でもそれを見せずに戦う。プレッシャーだってある。自分はそれをリスペクトしつつ、スタメンを取る気で行ってます。上も下も関係なくがつがつやりたい」
日本でプレーしていたころに代表経験があるわけではない。フローニンゲンに移籍してからの代表入りで、クラブでもまだまだ時間が欲しい中、頻繁な代表招集は正直なところ大変そうだ。だが、そんな苦労も今はウェルカムだ。
「9月に代表で日本に行ってオランダに戻ってまたすぐに日本。でもこんなに嬉しいことはないです。サッカー選手だったら全員が目指してることだと思うし。ただ自分としては(いつ呼ばれなくなるかという)危機感しかないです」
まだまだ代表に定着できたという意識はない。予選という本番で出場機会が得られない以上それも仕方がないだろう。
ただ、この時間を無駄にする板倉ではない。代表チームを、中にいながら観察し、的確に自分の努力の方向性を見極め、結果につなげる。気づいたら代表レギュラー、フローニンゲンでのプロセスと同じようなことが起きるかもしれない。