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稲垣啓太、ドラマを超えた初トライ。
仲間が繋いだ3連続オフロードパス。
text by
多羅正崇Masataka Tara
photograph byNaoya Sanuki
posted2019/10/14 13:00
勝利、8強進出を手繰り寄せるトライを奪った(左から)福岡堅樹、松島幸太朗、そして稲垣啓太。死闘のスコットランド戦でも「ONE TEAM」を体現した。
「4年間通して取り組んだスキル」
稲垣は後半16分までプレーし、28-21の歴史的な開幕4連勝に貢献した。日本の世界ランキングは8位から過去最高の7位になり、ジェイミー・ジャパンは目標だった8強進出を遂げた。
「オフロードパスは4年間通して取り組んできたスキル。最終的に僕にボールが回ってきました。初めてトライをとった場所がこの試合だったということに、巡り合わせを感じました。チームに感謝したいですね」
日本開催のワールドカップ、8強進出を決めた大一番で人生初の代表戦トライ。ドラマの脚本であればリアリティーのない、非現実的なシナリオが現実に起きた。いつも支えてばかりだった男が、歓喜の輪の中心にいた。