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デブライネの天才的チャンスメーク。
マンC「右の崩し」は芸術の域に。 

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寺沢薫

寺沢薫Kaoru Terasawa

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photograph byGetty Images

posted2019/08/20 11:50

デブライネの天才的チャンスメーク。マンC「右の崩し」は芸術の域に。<Number Web> photograph by Getty Images

漫画のようなカーブを描き、ピタリとスターリングの頭へ。デブライネの1点目のクロスはこれぞワールドクラスだった。

シアラーもリネカーも大盛り上がり。

 スパーズ戦の活躍を受けて、英BBCの老舗番組『マッチ・オブ・ザ・デイ』では、アラン・シアラーが「デブライネと同じチームでプレーして、ああいうパスを受けてみたかった」と語り、ギャリー・リネカーがそれに頷き、往年の名ストライカーたちが彼の話で盛り上がっていた。

 一方、かつて選手、監督としてトッテナムで過ごした解説者のティム・シャーウッドは別のメディアでこんなことを言っていた。

「試合前、我々はクリスティアン・エリクセンについて話し、彼がトッテナムにとってどれほど重要かを語った。彼はワールドクラスのプレーヤーだと思う。ただ、ワールドクラスの話をするなら、彼はこの男(デブライネ)のレベルにはほど遠いと思う」

 シャーウッドはトッテナムOBだし、監督時代に指導したこともあり、エリクセンの実力は認めている。実際、エリクセンは質の高いキックを持ったプレミア屈指のチャンスメーカーで、レアル・マドリー移籍騒動の渦中にいるものの、開幕戦のアストンビラ戦では途中出場で大きな違いを生み出し、トッテナムを勝利に導いた。

 しかしシティ戦では存在感を見せられず、逆に同じ役目を担うデブライネがあまりに輝いていたから、“元教え子”を引き合いに出してこんな言葉を放ったのだろう。

「デブライネはトップ中のトップ」

「デブライネはトップ中のトップだ。彼は世界のどこでもプレーできるし、現時点でマンチェスター・シティにおける最も価値のある選手だ。彼はどこにでも現れて、チームにとって大事な仕事をする。昨季は多くの時間で彼が不在だったにも関わらずシティは優勝したが、今季はさらに大きなプラスだ。彼がフィットした状態を維持できれば、誰も止められない。信じられない選手だよ」

 そうシャーウッドは続ける。そして、ペップもまた、今季はデブライネのシーズンになると確信を持ってこう語っている。

「残念ながら昨季はプレーできないことが多く、彼が恋しかった。彼抜きでも信じられないほどうまくやれたが、彼と一緒だとチームはもっともっと強くなる。昨季はワールドカップの後、満足な休息を取れなかった。今年は休暇が増えたから、それが2シーズン前のような状態に戻った理由だろうね」

【次ページ】 ペップが寄せる全幅の信頼。

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