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北越が青森山田をPK戦の末、撃破!
猛暑のインターハイで何が起きたか。 

text by

安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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photograph byTakahito Ando

posted2019/07/29 21:00

北越が青森山田をPK戦の末、撃破!猛暑のインターハイで何が起きたか。<Number Web> photograph by Takahito Ando

インターハイ3回戦、PK戦の末に優勝候補・青森山田に勝利した北越。新潟県勢初のベスト4を狙う。

優勝候補を立て続けに倒してきた青森山田。

 青森山田は北越戦に挑むまで、非常に苦しい戦いを強いられてきた。

 1回戦では一昨年度の選手権王者の前橋育英を2-0、2回戦ではプレミアWEST3位の大津を1-0で下すなど、今大会の最激戦ブロックを2試合連続の完封勝利で勝ち上がってきた。だが、真夏の炎天下で強烈な相手とぶつかった2試合の代償はあまりにも大きかった。立ち上がりから持ち前の激しいプレスは影を潜め、序盤でPKを防いだ勢いに乗ることができなかった。

 もちろん北越も1回戦から戦っており、互いに消耗もあった。過酷な条件下でありながら、ここまでハイレベルで一瞬も気を抜けない戦いを見せてくれた両チームに心から拍手を送りたい。

新潟県勢として初のベスト4を目指して。

 かくして、北越が青森山田に今年初めて土をつけ、新潟県勢として2011年度のインターハイでの新潟明訓以来となる、8年ぶり2度目のベスト8進出を果たした。当然、北越としても初の全国ベスト8となった。

「次負けたら、新潟の歴史は塗り変わらないので、きっちり勝って新潟県勢初のベスト4に進みたい。ここであっさり負けたら青森山田に失礼だと思いますので、気持ちを切らさないように自信を持って準々決勝に臨みたい」(庄内)

 ここから先は新潟県自体の歴史を塗り変えることへの挑戦となる。準々決勝の相手はまたもや強豪の京都橘だ。

 番狂わせを無駄にしないためにも、全員が一丸となって難局を乗り切りながら、やるべきサッカーを最後までやりきる力を再び見せつける。そして、新たな扉を全力でこじ開ける。その機運は間違いなく高まっている――。

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