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「こんなドリブルをする選手が」
鹿島スカウトも驚く18歳の技と視野。

posted2019/11/15 20:00

 
「こんなドリブルをする選手が」鹿島スカウトも驚く18歳の技と視野。<Number Web> photograph by Takahito Ando

浜松開誠館戦の勝利に貢献した静岡学園MF松村優太。目標の選手権出場まであとひとつだ。

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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Takahito Ando

「勝負の年代」にラストピースが加わった。

 来季に向けて、鹿島アントラーズが高卒選手4人を獲得した。

 鹿島ユースからトップ昇格となるGK山田大樹、U-18代表でも活躍するFW染野唯月(尚志高)、東福岡高校で10番を背負うMF荒木遼太郎と注目選手の内定を続々と発表。そして最後に加わったのが、静岡学園高校のMF松村優太だ。

 鹿島が4人の高卒選手を一挙にクラブに招き入れたのは、2016年以来となる。だが、今回のように高体連出身選手を多く獲得したのは9年前までさかのぼらなければならない。

 その2011年シーズン入団組といえば、柴崎岳(青森山田高、現・デポルティーボ・ラ・コルーニャ/スペイン)、昌子源(米子北高、現・トゥールーズ/フランス)、梅鉢貴秀(関西大学第一高、現・ツエーゲン金沢)、そしてユースからトップ昇格を果たした土居聖真と、錚々たるメンバー。

 さらにもっと遡れば、本山雅志(東福岡高、現・ギラヴァンツ北九州)、小笠原満男(大船渡高)、中田浩二(帝京高)、山口武士(大津高)、中村祥朗(奈良育英高)、そして下部組織から昇格したGK曽ヶ端準が加わった1998年シーズンが代表的だ。

鹿島がこだわる高卒選手の育成。

 歴史を振り返ってみても、鹿島という伝統あるクラブに貢献した実力者たちばかり。鹿島のスカウト・鈴木修人氏はこう語る。

「鹿島といえば、生え抜きの選手が主軸になる。そう考えると今は生え抜きが少ない状況にあると思います。鹿島の魅力は高卒選手を生え抜きで育てて、世代交代をしっかりとやっていくこと。椎本(邦一スカウト担当部長)さんを始め、クラブの伝統の1つとして、ずっと大事にしてきました。

 日本代表を多く育てて、日本のサッカーに貢献することこそが鹿島の魅力だと思っていますので、高卒の生え抜きにはかなりこだわらないといけないクラブの精神だと思っています」

 鹿島では、これまで数多くの高卒選手を獲得し、日本代表、海外へと羽ばたかせていった実績がある。今回の4人にも大きな期待を寄せているのだろう。だが、近年は海外移籍の若年化が加速しており、現に2017年に瀬戸内高校から加入し、今季から10番を背負っていたMF安部裕葵は、夏にFCバルセロナB(スペイン)へ渡っている。

 こういった時代の流れも肌で感じていた鹿島フロントとは、早くから選手獲得に動き出していた。

【次ページ】 松村優太の武器は「ドリブル」。

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