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小笠原満男が子供達に伝える向上心。
「柴崎選手は本気で取り組んでいたよ」 

text by

池田博一

池田博一Hirokazu Ikeda

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photograph byJ.LEAGUE

posted2019/07/13 12:00

小笠原満男が子供達に伝える向上心。「柴崎選手は本気で取り組んでいたよ」<Number Web> photograph by J.LEAGUE

3月に鹿島のアカデミー・アドバイザーに就任した小笠原満男。子供たちからも多くのことを学んでいるようだ。

「選手のいい部分を見てあげたい」

 アントラーズの育成メソッドには、“トップで活躍する選手の育成を目指す”という明確な指針がある。そういった選手を育成していくために――。チームが勝つためにどうすればいいのか、常に考え続けてきた現役時代の熱は、今も変わらない。

 7月15日(月・祝)と8月2日(金)、アントラーズユースの選考会が実施される。小笠原にとって、大切な“見る”仕事となる。

「これまで選手のときは、東北人魂のイベントなどで“いい選手はいるかな?”という視点で見ていたものが、指導者の方がどういう声かけをしているか、試合に向けてどういう準備をしているか、今は見える角度が変わってすごく勉強になっている。目線が変わって、また違ったおもしろさがある」

 見るポイントは小笠原ならでは。“選手の良さを見出す”という点にある。

「たとえば、足が遅いからダメという評価は違うと思っていて。足が遅くても他に突出した能力があればプロとして活躍できる。俺も遅かったしね(笑)。その選手のいい部分を見てあげたい」

 本気で目指すものを見つけた小笠原の鋭い眼光は、現役時代と変わらない。フィールドを移したところで、本質そのまま。視線は今日も、未来のアントラーズを担うべく戦う子どもたちに向けられている。

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