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小笠原満男が子供達に伝える向上心。
「柴崎選手は本気で取り組んでいたよ」
posted2019/07/13 12:00
text by
池田博一Hirokazu Ikeda
photograph by
J.LEAGUE
「パソコンってどうやるの? 年間でどういう活動をしていくのか、1枚にまとめて見せることになって。パソコンを使う勉強になるから、やってみようかなって」
小笠原満男が、セカンドキャリアをスタートさせた。
1998年にアントラーズへ加入してから、クラブでおよそ20年を過ごした。もたらしたタイトルの数は17。“うまい選手”ではなく“勝たせる選手”として、アントラーズをけん引してきた男が今、夢中になっている。
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昨年末に現役引退を表明。今年3月8日、アントラーズのアカデミー・アドバイザーに就任した。スクールからユースまで育成部門の全カテゴリーに対して、これまでのプロ経験を生かして実技や指導などでサポートを行っていく役割だ。
「チームのために何ができるか、何をすべきか。そう考えると楽しみしかない。アントラーズがどうすれば強くなるのか。そこを探していきたい」
旧友・本山らの練習も見学。
引退会見からアカデミー・アドバイザー就任までの約3カ月は、自身の今後について考える期間となった。
「まず、いろんなところに行って、いろんな人と話をしたい。話をすればいろんなアイデアや発見があるから。どういう思いでやっているのか。思いがある人と話していると、いつもヒントが見えてくる。いろんな人に話を聞いて、学んでいきたい」
選手時代はまったく読まなかったメディアの記事も、「いろんなことを知りたい」と読むようになった。まったく見なかったサッカーの試合も、「世界のトレンドを知っておくため」に国内外に関わらず見るようになった。
「今しかできないことだから」と、アントラーズの宮崎キャンプに全日程同行した。その際、宮崎と近県でキャンプを行う他チームの様子を見て回った。J1に限らず、金沢や福岡、現役時代ともにプレーした相馬直樹が監督を務める町田、アントラーズに同期加入した本山雅志が所属する北九州など、8チームの練習に足を運んだ。