ワインとシエスタとフットボールとBACK NUMBER
コパ初戦を見たオシムから森保Jへ。
「素晴らしい敗北も存在する」
text by
田村修一Shuichi Tamura
photograph byGetty Images
posted2019/06/20 18:00
スコア上では完膚なきまでに叩きのめされた日本だが、オシムはチリ戦の前半を「誇りに思っていい」と評価した。
困難な時ほど冷静かつ客観的に。
「思うに少し離れたところから冷静かつ客観的にものごとを見るべきだ。よりシンプルに。シンプルなことこそ実践が最も難しい。前に歩みを進めるためには、ときには一時的に後退しなければならないときもある。
ところで、君は元気なのか?」
――私ですか。まあ元気です。
「それは良かった。話は戻るが、シビアな現実も認めるべきだ。日本よりも優れたチームがあることを。それだけだ。そこから分析を始める。戦術や技術で困難な状況を迎えたら、冷静かつ客観的に観察し分析する」
――しかし若いチームなので、進歩も早いと思います。
「妻が代わりたがっている」
――そうですか。わかりました(笑)。メルシー、イバン。