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リレーは常にリスクと背中合わせ。
4×100の失格と、日本の“匠の技”。 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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posted2019/05/13 17:00

リレーは常にリスクと背中合わせ。4×100の失格と、日本の“匠の技”。<Number Web> photograph by AFLO

リレーでのバトントラブルは確率的に避けられないが、日本のスキルが上位であることは今も変わらないだろう。

ここにサニブラウンが入ってくれば……。

 今回は残念ではあったが、ドーハ世界陸上、東京オリンピックと先々のことを考えると、いまの日本チームに9秒99を出したサニブラウンが入ってくれば、楽しみは倍増する。

 今回、男子4継ではブラジルが勝ったように、アメリカ、ジャマイカからは、かつてのような輝きが感じられなかった。相対的に日本のチャンスは高まり、メダルの可能性は膨らんでいくだろう。

 しかし、スピードが増せば増すほど、リスクが高まることは肝に銘じておかなければならない。

 これまで、日本が見せてきたバトンパスはリスクを限りなく抑え、しかも選手たちが見事に遂行してきた匠の技なのだ。

 リスクと栄光は常に背中合わせ。4継はだからこそ、面白い。

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