球体とリズムBACK NUMBER
手負いのマンUに甦る20年前の記憶。
バルサ相手に「3度目の奇跡」なるか。
posted2019/04/12 16:30
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph by
Uniphoto Press
マンチェスター・ユナイテッドが本拠地オールド・トラッフォードでまた負けた。
現地4月10日のチャンピオンズリーグ準々決勝第1戦でバルセロナに敗れ、今季のCLホームゲームの通算成績は1勝1分3敗に。
しかも今回もゴールは遠く、5試合通算1得点4失点。唯一のゴールは、2月に中国へ去ったマルアヌ・フェライニがグループステージのヤングボーイズ戦で決めたものだ。
それでも──。
これで舞台が整った、と考えているファンは相当数いるのではないか。少なくとも現地16日に敵地カンプノウで予定されている第2戦には、不安よりも期待を抱いている人の方が多いだろう。
なにしろ、先月のラウンド16で起こした奇跡の記憶が新しい。
強いユナイテッドは“諦めない”。
ホームで2点のビハインドを負って赴いたパリ・サンジェルマンの本拠地パルク・デ・プランスで3-1の勝利を収め、アウェーゴール差で逆転突破を果たしている。ホームでの第1戦を2点差以上で落としたチームが突破を果たすのは、CL史上初のことだった。
またその勝ち方が実にユナイテッドらしかった。いや、本来の赤い悪魔のようだった、と表現すべきだろうか。
アレックス・ファーガソンが統率した頃の強いユナイテッドは、本当の意味で最後まで勝負を諦めず、終了間際に劇的なゴールで勝利を手繰り寄せることが多かった。
その最たる例が、バイエルンを相手にアディショナルタイムの2発で優勝を遂げた1998-99シーズンのCL決勝だろう。「カンプノウの奇跡」と呼ばれる20年前の大逆転劇を締めくくったのが、現指揮官のオレ・グンナー・スールシャールだ。