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エジルは再びハッピーになれるか?
良き羊飼いエメリの起用法に注目。
 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2019/02/26 11:00

エジルは再びハッピーになれるか?良き羊飼いエメリの起用法に注目。<Number Web> photograph by Getty Images

屈指のプレーメイカーとしてアーセナルを引っ張り続けたエジル。エメリ監督はその能力を引き出せるのか。

「時には先発、時には控えで」

 先制点は相手のオウンゴール。続くシュコドゥラン・ムスタフィとソクラティス・パパスタソプーロスの両CBによるゴールは、いずれもグラニト・ジャカのCKからだった。ただ2戦合計3-1での逆転勝利を可能にしたのは、格段に相手ゴールへとスムーズに仕掛けた攻撃を支えた、エジルの存在によるところが大きい。

 優勝すれば来季CL出場が叶うELのほか、アーセナルにはプレミア4位以内というルートで3シーズンぶりにCL復帰を果たす可能性も残されている。それが実現できれば、就任1年目のエメリにとっては自分らしいスタイルを確立できなかったとしても、結果としては立派な成果と言える。

 BATEとの第2レグ後、エメリはエジルについて「試合数は多い。時には先発、時には控えでチームの力になってもらえるかもしれない」と語るにとどまった。やはり最終的には指揮官向きの選手ではないのだろう。とはいえ、エジルは今も高いポゼッションの中でフィニッシュでの局面に絡める、アーセナル向きの選手である。

「ピッチに戻れて最高!」

 クラブは今冬、30代のエジルの売却を画策した節もあるが、大事な終盤戦で主力として再び実力を示すようになれば、買い手も募りやすい。

 もちろん、エジル自身はBATE戦後に「ピッチに戻れて最高」とツイートしているように、試合に出られる喜びは何物にも代え難い。クラブ、チーム、自身とエジル本人、さらにはファンの心情面でもメリットとなり得るのだから、エメリは再び“ハッピー・エジル”の起用を前向きに考えるべきだ。

 祖国スペインの言葉で「良き羊飼い」転じて「良き指導者」を意味する、ウナイという名のアーセナル新監督は。

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