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2年連続J2降格を味わった瀬川祐輔。
「レイソルだから」残留してプラス。
 

text by

安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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photograph byTakahito Ando

posted2019/02/21 07:00

2年連続J2降格を味わった瀬川祐輔。「レイソルだから」残留してプラス。<Number Web> photograph by Takahito Ando

瀬川祐輔は「ちばぎんカップ」でゴールを決めるなど、開幕への調整が順調にいっているようだ。

残留の決め手は柏の環境。

 だが、彼は柏に残るという決断を下した。当然葛藤があったが、残留の決め手は「レイソルだったから」なのだという。

「昨夏以降の結果はレイソルだから出せたと思っています。僕は動き出しや駆け引きで勝負するタイプなので、周りとの連係が重要になる。それを良くするためには、普段から周りの選手としっかりと話して、自分のプレーや考えを理解してもらわないといけない。だからこそピッチ内だけでなく、ロッカールームやピッチ外の関係性がすごく大切です。

 レイソルはレベルの高い選手がそろっていますし、ベテランの選手もすごくコミュニケーション能力が高く、意見してくれる。年上になると遠慮があるものですが、レイソルでは対等に話してくれるんです。昨年は本当にサッカー談義が活発にできた。だからこそ、徐々に連係が噛み合って、夏以降の結果に繋がったんです」

「J2で戦ってもプラスになる」

 瀬川は2016年に明治大学から当時J2のザスパクサツ群馬に入団。リーグ42試合出場、13ゴールの大活躍を見せて、大宮に移籍した。もし今オフに移籍していたら1年刻みでチームを移り、そのうち2度はJ2降格という巡り合わせになっていた。

 もしかすると、それが彼の中で葛藤を生み出していたのかもしれない。そんな疑問を彼にぶつけると、こう答えが返ってきた。

「そういう気持ちはゼロではなかったです。より上のレベルからオファーがあれば、在籍期間に関わらず、移籍しても問題ないと思っています。プロとしての目標に到達するためには、そこを気にしてはいけない。それでも、今回の決断で大きかったのはレイソルだったから。レイソルの伝統、実績、選手の質を考えた時に、1年間J2で戦ってもプラスになると思ったんです」

 覚悟を決めた瞬間、彼の目の前には明確な目標がはっきりと映し出された。

「J2で1年間通して活躍した上で、レイソルとともにJ1に上がってどれだけ活躍できるか。『J1に戻りたい』でとどまらず、『J1に戻って活躍する』という意識を持ってプレーする。レイソルだからこそできると思った」

【次ページ】 ゴールを狙うサイドハーフ。

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