マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「野球男子」の減少は本当に問題か。
北海道の教室で出会った2人の女子。
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byHideki Sugiyama
posted2019/01/31 07:00
野球を選ぶ子供たちの数は減り続けている。野球にとっての適正なサイズ、形を探すのはこれからだ。
野球女子候補生、どれほどいるのだろう。
野球男子が減ったのなら、野球女子が増えてもよいのでは……。
足手まとい……そうした表現で鼻で笑った指導者の方が前にいたが、きっとその方は、野球大好き女子に出会っていないのだろう。
特に、中学軟式。高校ほど体格差が生じないうちなら、十分肩を並べてボールを追い、バットの振れる野球女子が生まれるに違いないし、“戦力”としてだって貢献できると思っている。
わたし、ほんとは野球やってみたい!
そんな「野球女子候補生」、この国のあちらこちらに、いったいどれぐらい埋もれているのか。こんなにもったいない話もないな……。
冬の北海道の小さな町の廃校になった中学校の体育館で、土地の小学生、中学生とボールを追いかけながら、そんなことをつらつら考えていた。