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原口元気と武藤嘉紀の“相思相愛”。
「チーム雑草」の固い共闘意識。 

text by

ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byJFA/AFLO

posted2019/01/19 11:30

原口元気と武藤嘉紀の“相思相愛”。「チーム雑草」の固い共闘意識。<Number Web> photograph by JFA/AFLO

走れる選手が増えた日本代表の中でも、原口元気と武藤嘉紀の存在感はやはり高い。

原口は試合後に武藤のもとへ向かった。

 武藤と原口、2人のつながりに思考を巡らせるとき、思い出されるのは2016年9月2日のワンシーンである。

 9月1日、ロシアW杯最終予選の初戦となるUAE戦で日本は敗れた。1998年以降、W杯最終予選の初戦で日本が敗れるのは初めてのことであり、最終予選の初戦を落として本大会に進んだチームは1つもないという不吉なデータも存在していた。

 UAE戦翌日に行われた、前日の試合でスタメンでなかった選手たちの練習。原口は炎天下のなかで鬼気せまる気迫を見せていた。そして練習が終わった瞬間、原口は芝生の上に力なく倒れ込んだ。そして原口に真っ先にかけより、ねぎらったのが武藤だった。

 続くタイ戦で左FWのスタメンに抜擢された原口は、日本人選手として初めて最終予選で4試合連続ゴールを記録することになる。あの日から、原口の代表での立場は一変していった。

 今大会のウズベキスタン戦を2-1で終えたあと、原口はまっさきに武藤のもとへ向かった。武藤の健闘をたたえるためだ。2016年9月2日とは、正反対のやり取りだった。

 昨年末、原口はこう語っていた。

「サッカーでは、数試合スーパーな活躍をすれば大きく世界が変わっていくところがありますから」

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