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“ユース教授”が誰より詳しく指南。
高校サッカー選手権の注目校&選手。 

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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photograph byTakahito Ando

posted2018/12/29 07:00

“ユース教授”が誰より詳しく指南。高校サッカー選手権の注目校&選手。<Number Web> photograph by Takahito Ando

流通経済大柏のDF関川郁万。2019シーズンから鹿島アントラーズへの加入が決まっている。

桐光の2年生・西川に要注目。

 だが冒頭で触れた通り、上記のうち4チームは同ブロックに入っている。東福岡は初戦で激戦区埼玉を勝ち抜いた伝統校・浦和南と対戦、ここに勝利してもプレミアリーグ昇格を決めたる尚志と、神村学園の勝者と対戦する。そして3回戦では前橋育英と対決する可能性が高い。

 大津にいたっては初戦がいきなり、インターハイ準優勝の桐光学園戦である。桐光学園には今大会最大の目玉選手であり、U-16のエースでU-19日本代表でもあるFW西川潤がいる。さらに西川と同じ2年生で左利きのFW佐々木ムライヨセフ、FW阿部龍聖とタレントを揃える。この1回戦最大の好カードを制したチームが、3回戦で青森山田と対戦する公算が高く、ここでも優勝候補が潰し合う展開となるだろう。

 さらにこのブロックにはプリンスリーグ関東を圧倒的な成績で制した矢板中央、湘南ベルマーレ加入内定のMF鈴木冬一を擁する長崎総合科学大附属、初出場ながらハイレベルな選手を揃える浜松開誠館と、曲者ぞろい。相当タフな戦いを強いられるだろう。

 それゆえ逆ブロックにいる流通経済大柏としては、2年連続ファイナリストになるチャンスが高まっているが、「選手権は一発トーナメント。何が起こるか分からない。挑んで来られる分、相当難しい戦いになる」と、百戦錬磨の名将・本田裕一郎監督も警戒する。

 思わぬ伏兵が現れて来る可能性が十分にあり、流通経済大柏がどう彼らと対峙するかが注目ポイントだ。

 12月30日の駒澤大高vs.那覇西の開幕戦で、決戦の火蓋が切られる選手権。埼玉スタジアムで勝利の栄冠を掲げるのはどのチームか。高校生たちの熱い戦いに注目だ。

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