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エジルの正統後継者は文武両道。
ハフェルツの市場価値が爆上がり。

posted2019/01/01 10:00

 
エジルの正統後継者は文武両道。ハフェルツの市場価値が爆上がり。<Number Web> photograph by Uniphoto press

ロシアW杯惨敗からの再建を目指すドイツ代表。ハフェルツら新星の活躍で復権を目指したい。

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遠藤孝輔

遠藤孝輔Kosuke Endo

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 2018年夏、ドイツのドミノチームがフランクフルトで世界記録に挑戦していた。しかし、そのチャレンジは失敗に終わる。総勢20人が2週間をかけて59万6229個を並べたものの、その内の1つに1匹のハエが止まった衝撃で、コツコツと築いてきたドミノ(手の爪より小さいサイズ)の列が一気に崩れてしまったのだ。

 地元紙によれば、挑戦者の1人は「再び積み上げる時間が残されていなかった」とがっくりと肩を落としていたという。元々ギネス記録を保持し、新たな金字塔を打ち立てようとしていたチームに油断や慢心があったかは定かではない。ただ、1匹のハエに台無しにされるとは、露ほども思わなかっただろう。

 積み上げてきたものが崩れたのは、2018年のドイツ代表やバイエルンも同様だ。前者はロシアワールドカップで早期敗退を喫し、後者は2018-19シーズンのブンデスリーガ前半戦で大苦戦した。

 両チームにとっての“ハエ”は何だったか。タカを括っていた部分はなかったか。それを改めて考察しても、新年に相応しくないネガティブな話になるだけ。むしろ今後のドイツサッカーに希望の光を灯す必見の若手を紹介したい。

エジルの後継者は188cm。

 昨年9月のフレンドリーマッチ、ペルー戦でドイツ代表デビューを果たした19歳のカイ・ハフェルツだ。ロシアワールドカップ終了後に代表キャリアに終止符を打ったメスト・エジルの正統後継者として大きな期待を寄せられている。主戦場はトップ下で、ウイングやボランチでもプレー可能な攻撃的MFだ。

 188cmの長身ながら身のこなしが軽やかなうえ、左足の繊細なボールタッチや受け手にやさしいラストパスが持ち味で、今シーズンは本人も認める課題だった得点力に磨きがかかり、前半戦に低迷したレバークーゼンの数少ない希望になった。

 同じく若手有望株で、同僚のユリアン・ブラントは「とてつもない才能の持ち主で、世界的なスターになるための資質があるよ」と激賞する。

【次ページ】 文武両道のプレーメーカー。

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