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エジルの正統後継者は文武両道。
ハフェルツの市場価値が爆上がり。 

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遠藤孝輔

遠藤孝輔Kosuke Endo

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photograph byUniphoto press

posted2019/01/01 10:00

エジルの正統後継者は文武両道。ハフェルツの市場価値が爆上がり。<Number Web> photograph by Uniphoto press

ロシアW杯惨敗からの再建を目指すドイツ代表。ハフェルツら新星の活躍で復権を目指したい。

市場価格は6500万ユーロ。

 ピッチ内外で優等生を地で行くタイプであり、破天荒な性格でも知られた往年の名手シュテファン・エッフェンベルクやローター・マテウスのようなエキゾチックな魅力は備えていないが、他ならぬマテウスがその才能に太鼓判を押す。ドイツサッカー界のご意見番となっているレジェンドは、かつてエジルやルーカス・ポドルスキを痛烈に批判するなど後輩たちに容赦ないが、ハフェルツには好印象しか抱いていないようだ。

「彼は頭が良くて、全体を見渡せている。しっかりと地に足をつけているね。19歳のときの私よりいいよ」

 当然ながら、ハフェルツの名声はドイツ国外にも轟いている。マンチェスター・シティ、アーセナル、レアル・マドリー、バルセロナ、パリSG、インテルなど、獲得に興味と報じられるメガクラブが後を絶たない。御多分に漏れず、バイエルンも今夏の引き抜きを真剣に検討しているところだ。

 移籍マーケット専門サイト『transfermarkt』の試算では、ハフェルツの市場価格は6500万ユーロに及ぶ。これは2018年のゴールデンボーイ賞(U-21欧州最優秀選手)に輝いたアヤックスのDFマタイス・デリフト(5000万ユーロ)、ミランとイタリア代表の守護神ジャンルイジ・ドンナルンマ(4000万ユーロ)を上回る1999年生まれの選手では最高評価だ。

 また、『シュポルトビルト』によれば、2022年6月まで契約を残しているレバークーゼンは最低でも5500万ユーロの値札をつけているという。

争奪戦は早くもスタート。

 いずれにせよ、ハフェルツを巡る争奪戦は水面下でスタートしている。来シーズンのCLもしくはELの出場権を逃すようなら、レバークーゼンがこの逸材を手元に留めておくのは難しいだろう。義理堅い性格の本人が残留を望むかもしれないが、より良い環境を求めて移籍を志願する可能性の方が大きい。

 2016年10月にクラブ最年少記録となる17歳126日でデビューを飾り、通算10アシスト&通算50試合出場のリーグ最年少記録も樹立したハフェルツ。そうした功績を残しながらも、「僕はまだ何も成し遂げていない」と語るなど、地に足をつけて一歩ずつ着実に積み重ねている彼のキャリアを台無しにする“ハエ”など存在するだろうか。怖いのは怪我くらいだ。

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