球道雑記BACK NUMBER
新コーチ陣、期待の若手、ドラ1……。
2019年の千葉ロッテはひと味違うぞ!
text by
永田遼太郎Ryotaro Nagata
photograph byKyodo News
posted2018/12/29 11:30
的場直樹コーチ、鳥越裕介コーチらと共に、本塁打を放った平沢を迎える井口監督。2019年は若手のさらなる活躍に期待したい!
3年を区切りに、井口監督を信じたい。
結局、千葉ロッテはその後のホームゲーム2試合でも連敗を続け、ホーム14連敗で2018年のシーズンを終了し、57年ぶりにリーグワースト記録を更新することとなった。
現役時代から自らのことを、あまり多く語らない井口監督のことである。
想いが届かずファンの誤解を招く部分も多々あっただろう。だが、あのやるせない井口監督の表情を見てしまったら、改めてあと1年、出来れば3年を1つの区切りに監督、そして今の選手達を信じてあげてほしいと思う。
そんなことを感じながら2018年最後となるマリーンズの原稿を今、書いている。
“走塁改革”は成功したのだが……。
さて、そんなマリーンズの2018年だが、シーズン全体で考えればそこまで悪いことばかりではなかった。
開幕直後は“走塁改革”の名のもとに機動力を活かした野球を展開、パ・リーグの台風の目になりかけた。
荻野貴司、藤岡裕大、中村奨吾といった面々が積極的に盗塁を仕掛けていっただけでなく、足に自信がない選手、さらにいえばファームの若手選手に至るまで走塁の意識を徹底的に変えていったのは今後に向けても大きい。
さらに鈴木大地、田村龍弘、中村奨吾、藤岡裕大の4選手が公式戦143試合フル出場を果たし、多くの経験を積んだ。
その中でも打率.284を残し、盗塁39で盗塁王のタイトルまであと一歩に迫った中村奨吾の成長があり、さらに、フル出場ではなかったものの井上晴哉も133試合で打率.292、本塁打24、打点99と活躍したことは、まさに井口采配がもたらした、ひとつの功績といえるものだった。