プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
蘇った新日本プロレスのエース。
棚橋弘至は2019年も輝けるか?
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2018/12/22 10:00
何度も挫折から這い上がってきた棚橋弘至。次の決戦1.4東京ドームでは、また新しい棚橋弘至を見せてくれるのか?
通算4度目のプロレス大賞。
その八面六臂の活躍ぶりが、今年のプロレス大賞のMVPに結びついた。
棚橋は2009年、2011年、2014年に続いての4年ぶり4度目のMVP。通算の受賞回数では、1位はアントニオ猪木の6回が最高記録となる。それに続いていたのが4回の受賞者で、天龍源一郎、武藤敬司の2人が並び立ち、棚橋もついにそこに肩を並べたことになったのだ。
「すごいところに入って来ましたね」と棚橋は笑った。
それでも、棚橋には引っかかることがあった。
「オカダも内藤(哲也)も、MVPを2年連続で取っているんですよね。ボクは2年連続で取っていないんですよ」
ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの台頭で、棚橋は内藤にいいようにあしらわれてきた。
オカダには身体的な能力や強さで負けてきた。
この2人に対するジェラシーのようなものが逆に奮起へのバネになったのかもしれない。
オカダとの「友達タッグ」の行方。
1.4のメインイベントを失うことになるかもしれないのに、9月23日の神戸ワールド記念ホールではあえてオカダを権利証の挑戦者に指名して、やっとオカダに勝つことができた。
ただ、流れで結成されたオカダとの「友達タッグ」では、1つも勝つことができなかった。
純粋なタッグではなく、6人、8人といった亜流のものでの戦いだったが、消化不良であったことは否めない。