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横浜FCと瀬沼優司がJ1を逃して涙。
東京V戦、終了間際の2つのプレー。 

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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photograph byTakahito Ando

posted2018/12/07 07:00

横浜FCと瀬沼優司がJ1を逃して涙。東京V戦、終了間際の2つのプレー。<Number Web> photograph by Takahito Ando

2007シーズン以来のJ1返り咲きを果たせなかった横浜FC。瀬沼優司も奮闘していたが……。

後半ATに2つの分かれ目が。

 後半は徐々にチームの重心が自陣に寄ってきた。それでも何度も前線へと飛び出してチャンスを作り、そして守備ラインまで戻る献身的な動きを見せた。

 71分には東京Vのセットプレーをしのぎ、瀬沼がドリブルで一気に敵陣まで持ち込んだ。、右への展開からMF北爪健吾が決定機を迎えた。さらに87分には瀬沼の仕掛けからシュートフェイントを入れ、フリーとなったMF齋藤功佑に絶妙なスルーパス。齋藤のシュートはブロックに入ったDF田村直也の手に当たったように見えたが、ノーホイッスルだった。

 0-0のままスコアは動かず、後半アディショナルタイム。7分の時間が掲示される。

 この7分という時間が、2つの勝敗の分かれ目を生み出した。

 アディショナルタイムに入り3分、瀬沼はDF井林章のクリアミスに反応。慌てて戻る井林をブロックしつつ、ボールを足下に収めた。

 GKと1対1となった瞬間、井林が瀬沼の背中を押したが、瀬沼は倒れずに踏ん張る。そして飛び出したGK上福元直人を見てシュートを放った。だが、完全にバランスが崩れた中でのシュートは、ゴール左隅に外れた。

 倒れていたらPKだったかもしれない。しかし彼が見せたストライカーの本能は素晴らしいものだった。

PKはなく、最後はCKから……。

 その1分後、横浜FCが再びカウンター。佐藤からの浮き球のパスを、右サイドで瀬沼がフリーで受けた。

 ビッグチャンスであると同時に0-0でも勝ち上がりが決まる状況で、残り3、4分。

 コーナー付近まで運んでキープするのも選択肢だったが、瀬沼は高い精度のクロスを送り込んだ。これが中央の齋藤に届くと、東京VのDF平智広が齋藤を倒した。PKかと思われたが、これもノーホイッスルだった。

 結果としてゴールに結びつかず、横浜FCと瀬沼に待ち受けたのはアディショナル6分の悪夢だった。横浜FCは右CKを与えると、前線に上がって来たGK上福元にヘッドであわされる、横浜FCの守護神・南雄太が弾いたが、こぼれ球をFWドウグラス・ヴィエイラに決められた。

 この直後にタイムアップのホイッスルが鳴り響き、横浜FCの敗退と来季のJ1昇格の夢が潰えた。

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