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レスター奇跡の優勝から3年の今。
オーナーの遺志と愛すべき中堅。
text by
吉江武史Takeshi Yoshie
photograph byUniphoto press
posted2018/11/21 10:30
ビチャイ氏を追悼するTシャツを着用したレスターの選手たち。クラブに愛されたオーナーだった。
父の遺志を引き継いでいく。
ビチャイ氏はチーム、クラブハウス、スタジアムへの惜しみない投資でクラブの経営難を救い、同時にレスターの地元コミュニティーにも多額の寄付を行うなど街全体に愛情を注いだ。
そして、今後は副会長で息子のアイヤワット・スリバッダナプラバ氏が、「父のビジョンと夢を実現するためにできる限りのことをする」と、父の遺志を引き継ぐことを明らかにしている。
まだ、痛みも悲しみも残っていることだろう。しかし、亡きオーナーに報いるためにも、フォクシーズは立ち止まることはできない。
早いものであれから3年。いや、まだ3年だ。これからも10年、20年、50年とトップリーグの舞台で戦い続けることがクラブの使命だ。たとえ奇跡は二度ないとしても、もうビッグ6に一泡吹かせることはできないとしても、彼らはイングランドで最高の愛すべき中堅クラブを目指して、進化を続けなければならない。