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「浦和レッズで戦っているので」
橋岡大樹の強心臓はU-19でも別格。 

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塚越始

塚越始Hajime Tsukakoshi

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photograph byMasahiro Ura

posted2018/10/31 08:00

「浦和レッズで戦っているので」橋岡大樹の強心臓はU-19でも別格。<Number Web> photograph by Masahiro Ura

橋岡大樹は浦和で見せている実力を、センターバックとしてU-19日本代表でも発揮した。

ミスをしても凹まない良さ。

 U-19日本代表の影山監督は橋岡について、こんなことを語っていた。

「フィジカル能力、スピードは突出しています。そういった選手同士の組み合わせ的にも、この大会では効いたと思います」

 ミスをしても凹まない。すぐに前を向くのが橋岡の強みでもある。とはいえ、まだ「『そこでその選択をするか!』というようなプレーをすることがある。時々凹んで、反省してほしいときもあります。まあ、凹まない良さもありますから」と影山監督も苦笑いし、その特長を評価していた。

「自分で調整することもできる。例えば、一度アプローチで剥がされた、という経験をしたとします。そしたら次に同じシチュエーションで、弱気になって行かないという選択はしない。もっと早く行く、もう50cm詰めてみようと、ポジティブなほうで調整や修正ができるのが橋岡の強みであり、伸びしろに挙げられます」

ウイングバックでもCBでも。

 浦和ではウイングバック、U-19日本代表ではCBを務める。本人は浦和ユース時代にCBを主戦場にしていただけに、まったく問題なくプレーできていると言う。その両ポジションを貪欲に、高いレベルでこなせる点について、影山監督は「いろんな場面を潜り抜けてきたからこそだと思います。プロになってチャレンジし、抜擢されてチャレンジし、そうやって結果を残してきたからこそ」と認める。

「基本的に攻撃が好きな選手。だから守備もイケイケになるところがある。DFは『本当はここまでできる』と自分で思っているレベルがあっても、自分を戒め堪えながらプレーすることが求められるシチュエーションが多々あります。そこに自分の針をストンと落としてできているときは、すごいです」

 そんな影山監督の挙げる課題からは、なぜ、彼が浦和では最終ラインではなく、1列前で使われているかも見えてくる。

 チャンスを掴み取る力と言えるだろうか。その旺盛な挑戦心が、今回、日本を世界大会へと導く原動力にもなった。

 橋岡はこのユース代表チームの立ち上げから、最終ラインを支えてきた。浦和での活躍も評価されて、今年、森保一監督率いる一つ上の世代のU-21日本代表に選ばれた。

 もちろん、全ての選手が言うようにA代表やW杯出場は大きな目標だ。ただ、基本的には目の前の試合、さらに言えば目の前の1対1、そこで勝つことしか考えていない。そのようにして、一つひとつの道を切り開いてきた。眼前の1対1の先に、世界はある。

【次ページ】 尽きない向上心と挑戦心。

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