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ロナウドを抑えて得点ランク首位。
セリエAの“新・殺し屋”ピアテク。
text by
手嶋真彦Masahiko Tejima
photograph byGetty Images
posted2018/10/10 16:30
カルチョの国で得点を奪うのは今も昔も至難の業だ。そこでピアテクはゴールハントの術を磨いている。
バティらに肩を並べられるか。
恩師のプロビエルツは予想する。
「ここからの戦いは、より難しくなってくるだろう。なぜなら、敵のディフェンダーがピアテクをよく知るようになっていくからだ」
その上で、こう続ける。「25ゴール以上はいけるだろう」。なぜ、楽観的にそう予想できるのか。
このストライカーを指導した別の監督も異口同音に証言するのは、ピアテクの改善への強い意欲だ。トレーニングを含めて「常に成長し、適応していこうとする」特性が、強く印象に残っていると言う。
ピアテクが記録上で争っているバティストゥータは、セリエA開幕から11試合連続ゴールを決めた1994-95シーズンに、そのまま得点王となっている。シェフチェンコも開幕からの出場6試合で7ゴールを奪った1999-2000シーズン、セリエA得点王に輝いた。
セリエA歴代12位の通算184ゴールまで数字を伸ばしたバティストゥータ、2004年のバロンドール受賞者となったシェフチェンコ、こうしたレジェンドたちにピアテクもいずれ肩を並べられるか――。
本当に、そんな未来が訪れてもおかしくない。
そう予感させるだけの資質は、二丁拳銃のパフォーマンスでスタンドを沸かせ続けてきたセリエAデビューイヤーの序盤戦だけで、もう証明されているだろう。