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降格候補、まさかのプレミア上位。
ワトフォードのキャラと癖が凄い!
text by
吉江武史Takeshi Yoshie
photograph byUniphoto Press
posted2018/09/28 17:00
序盤戦で好スタートを決めたワトフォードのイレブン。並み居る強豪相手にレスターの再来となるか。
間抜け顔な問題児マスコット。
そんなクラブだから、昨季途中から指揮をとった現監督のグラシアも夏でお役御免になっていても不思議はなかったのだが、オーナーたちが気まぐれを起こさなかったのが皮肉にも奏功し、チームは安定感と継続性を手に入れたというわけである。
最後のおまけに、特にホームゲームで気にしてほしいことがもう1つ。
それはタッチライン際にいるちょっと間抜け顔の黄色いアイツ、「ハリー・ザ・ホーネッツ」の動向だ。スズメバチがモチーフの彼はロンドンマラソンを3時間42分(マスコットの世界記録!)で完走した経歴を持つ異色のマスコット。そして、スタジアムではあの手この手でファンを楽しませてきた芸達者だが、同時にプレミアきっての問題児でもある。
敵のベンチやサポーターを挑発するのが大の得意で、過去にはシミュレーションで警告をもらったウィルフリッド・ザハの前でダイブの真似事パフォーマンスをして、「あのマスコットはクレイジーだ!」とクリスタルパレスのサム・アラダイス監督(当時)を激怒させたこともある。
そんなハリーはつい先日、なんと“中の人”がツイッターで引退を発表するという禁じ手を打って、またまた世間の話題をさらった。最近は新たな主を得て生まれ変わっている彼が、掟破りで自由奔放すぎた"前世"のイズムを継承しているのかどうかも、キャラ立ちワトフォードの隠れた注目ポイントとして覚えておいてほしい。